Agile Vietnam Conference 2023 に Silver Sponsor として協賛、加えて Call for Speaker に応募して採択いただき、登壇の機会をいただきました。
”Cross-Cultural Agile Development: Challenges and Strategies for Overcoming Them"
このブログで何度も触れている通り、私たちは現在は日本のクライアントと一緒に仕事をしています。そのため、弊社ベトナム人エンジニアの日本への渡航や逆に日本のクライアントがベトナムへ渡航いただいていて、クライアントを含む日本人ベトナム人混在のチームのいわゆるチームビルディングに取り組んでいます。
この講演ではそういった文化や価値観の違いをいかにお互いが理解し、チームとしての価値を高めていくかについてお話ししました。
日本ではチームビルディングの活動としてよく実施されるアクティビティも、ベトナムの会社ではあまりおこなわれていないようですので、いくつか紹介しました。ちょうどつい先日、ベトナム人エンジニアが日本へ渡航した時に実際に私たちのチームが行ったものです。
そのひとつ、Agile Samuraiで紹介されているDrucker Exerciseはアジャイルチームでは一般的なのかと思いきや、会場で知ってたのは居合わせた日本人数名と弊社のメンバーのみと言うのはちょっとびっくり。そもそもAgile Samuraiを読んでないよう。日本のアジャイル界隈では最も勧められてる本にもなってますが、グローバルではそうでもないのかもしれません。
ちなみに、Agile Samuraiは原著(英語)を読書会でチームのみんなと一緒に読みました(これも今回の発表でアクティビティの一つとして紹介しました)。
また一般的なチームビルディングのアクティビティだけでなく、日常的に日本人とベトナム人が一緒にチームとして働くにあたって日本人だけのチームとは違った取り組みをしています。なるべく英語で直接コミュニケーションをとるとか、お互いの言葉を学んで、その学んだ言葉を共有するとか。大したことじゃないんですが、お互いが歩み寄るというか、理解しようという姿勢はとても大切なマインドだと思っています。日本のクライアントの仕事なので、ベトナム側に日本のことを理解するべきと考えてしまいがちなのですが、少なくともそれではアジャイルチームとしては成り立たない。従来通りのオフショア開発、単に足りない開発リソースを安い海外に求めてしまうに過ぎず、Cross-Cultural のメリットを享受できない。
昨年秋ころからチームの体制が変わり、また最近、新しいプロダクトの開発に関わるようになってチームメンバーもステークホルダーも大きな変化がありました。今回はそういった過程で取り組んできたことをあらためて自分たち自身がふりかえる良い機会にもなったように思います。
ただ、プロダクトを創るチームの視点で考えた時に、エンジニアの国籍の違いよりも他の文化の違いの方が大きな影響をおよぼしているのではないかということも感じています。特に所属する組織の違いによる価値観の違い。開発側とビジネス側とが異なる組織で、同じ会社でも価値観が違っていたり、ましてや会社まで違っていたりすると従事する仕事の目的すら違ってしまう。
今回の発表でもこのあたりを深掘っていきたかったのですが、限られた時間(25分)と英語という難題もあり早々に断念。
でも結果的には、ベトナムのソフトウェア会社の生の体験などを紹介できたのは良かったのではないかと思いました。
発表では、生の声を届けるために、25分という限られた時間ではあったものの、チームのベテラン(?)エンジニアと若手の女性エンジニア、そしてクライアントと共にそれぞれがそれぞれの想いを語る形態をとりました。
私はともかく、他の三人がとてもすばらしい話しをしてくださりました。特にエンジニアの二人はアカペラで熱く語ってくれ、感激しました。
今回の私的な目的のひとつは、ああいった場に出ていくことの敷居を低くしたい、メンバーに出といでって言うだけではなかなか行動しづらいであろうから、英語全くダメな私が先陣をきれば後が続きやすいであろうということだったので、そういう意味では大きな一歩になったものと信じます。
また来年の Agile Vietnam Conference でお会いしましょう。そして、若い世代のベトナム人エンジニアのアジャイルコミュニティを広げるきっかけを作っていければと思っています。
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