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モダンオフショアでスクラム開発① チーム構成

はじめに

私は日本の大手企業において、POをしており、モダンオフショアでスクラム開発を行っています。スクラム改善プロジェクトも並行して進めていますが、これまでに行ってきた様々な取り組みを紹介していきます。今回は、チーム構成について。

モダンオフショアとは

モダンオフショアという用語は、クラスメソッド株式会社の藤村さんの記事で初めて知りました。とても勉強になりましたので、ご紹介します(藤村さんとは2021/12/21に夕食ご一緒させていただきましたw)。 モダンオフショア開発のすすめ


今のチーム構成

スクラムチームは、オフショア会社で基本的に完結しています。


PO

  • ステークホルダーからヒアリングを行い、企画・要件を取りまとめ、バックログ化します。

代理PO

  • POの代わりに開発チームに仕様だけではなく、価値も説明します。

  • もちろん、POから開発メンバーに直接に伝えたり相談することもあります。

BrSE

  • 開発チームからの提案・質問をPO(代理PO)に投げます。

SM

  • BrSEと兼務していますが、開発チームの成長につれて、SMの依存度は低いです。

  • SMの依存度が低いスクラムチームは優秀です。そのためにはPOと開発チームがアジャイルマインドを持って、実際に行動できているかが鍵となります。

スクラムチーム

  • 2つのオフショア会社から構成されていますが、レトロスペクティブなどを通じて、開発チームの成長とともに、上手く連携できています。

  • リモートワーク中心ですが、特に困っていることはありません。

経緯

もともとのチーム構成はと言うと


  • プロダクトが2つあったとは言え、大きな一つのスクラムチームでした。弊害は皆さんのご想像どおり。。

  • スクラムガイドラインに基づき、小さなスクラムチームを作る必要がありました。

  • そこで、Scrum@Scaleのフレームワークを使い、スクラムチームを2つに分離しました

    • 準備開始から分離まで、1ヶ月半程度

    • さらに安定するのに、1ヶ月半程度(2週間スプリントを3回)



主に調整したこと

  • 東京のSM(SoSM)と綿密な計画を立てた。

    • 課題を整理し、目標を明確にした(ユーザーストーリーマッピングを利用)。



  • チーム全員に事前の個別ヒアリングを実施した。

    • 懸念点もあがったけれど、回避策は幾つか持っていた。そして実際に発動。。

    • チーム分離後も個別ヒアリングを実施した。

  • バックログを分離した。

  • 2週間スプリントで、それぞれのチームが隔週で同じ曜日にスプリント毎のスクラムイベント(レビュー、レトロスペクティブ、プランニング)を行って重ならないようにした。

  • スキルセットや依存関係の都合上、他のスクラムチームからのメンバーをスポットでアサインできるようにした。

    • 現在は、スクラムチーム内でほとんどが完結できている。

  • 二つのスクラムチームが顔合わせできるように定期的な技術会議は継続するようにした。

感想

  • 開発チームは無駄な時間を削減することができ、その結果、ベロシティが高まりました。

  • ベトナムの開発チームは東京と比較しても何の遜色もない成果を上げています。

  • おそらく日本のクライアント様もオフショアを使っているという感覚はもはや薄く、余計な心配をせずに、一つのスクラムチームとして高い成果を期待してくれています。

  • 明確で無駄のないバックログ、適切なプロセス、アジャイルマインドをもったメンバーがいれば、国内、オフショア関係なく、どの分野においても、常に高い成果を生み出せると信じています!!

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